2021年度の「維古創生」テーマを継続し、次の10年の始まりとします。今回の評価には、合計35件のチームが申請しました。評価チームは、担当官や委員と連携し、現地調査の範囲を拡大して実施。各施設の管理・維持の状況について個別に訪問・検査を行いました。その結果、推薦対象25件の中から、優良事例4件と選出事例9件が選ばれました。本書は、前年の編集成果を基盤とし、合計13件の管理・維持施設における実践経験に加え、評価の現地調査および会議のプロセスを収録しています。本書の刊行を通じて、文化資産の管理機関にとっては参考や学習の機会を提供し、また一般市民が文化資産に親しむきっかけとなることを願っています。文化が人々の日常生活の中により深く浸透していくこと――それが本書の目指すところです。